野生動物から守りやすい庭や畑の条件について今回共有していきます。
日当たりや土壌、水路の配置などを優先して設置してしまい、後から、野生動物が入って「しまった」とあわてることが多いかと思います。
配置が悪いと、柵をたててもどうしようもない場合もあります。
何をどこに植えるのか、どういう風に栽培するか、という畑のレイアウトや栽培方法を考えることから被害対策は始まります。
それでは早速、守りやすい配置とはどのようなものなのか確認していきましょう。
野生動物から守りやすいお庭や畑の条件
柵のすぐそばで農作物を作らない
柵の近くに農作物を植えることで、柵の間から食べられてしまうだけでなく、目の前に餌を吊るしている状態になるので、動物たちも必死に一口齧ろうと全力で乗り込んできます。
「馬の鼻の前ににんじんを吊るしている」状態といえばわかりやすいでしょう。逆に動物の侵入の手助けをしてしまっているのですね。
なので、作物を植える際は、柵と作物の間は離し、人が十分に移動できる程度のスペースを作っておきましょう。
蔓性のものは柵に絡まりに行ってしまうので、柵の近くには植えないようにするのが鉄則です。
目隠しをする
猿やイノシシはきちんと作物を目視して確認できます。
彼らにも好き嫌いがあり、好きな果物があると何がなんでも食べたくなり、手強い障壁も乗り越えてきます。
かぼちゃ、とうもろこし、さつまいものようなどの野生動物が好きな食べ物を植える場合は、畑の中央に配置するようにしましょう。
逆に、トウガラシ、シソ、こんにゃくなど嫌がられるものは畑の外側に配置しましょう。
立体的な棚で上のスペースを活用
家庭菜園では使えるスペースが限られており、どうしても柵からそこまで離せないという場合もあるかと思います。
そんな時には、ネットの上で栽培するのが良いです。場所をとるスイカやかぼちゃなどで実践されている農家さんがいらっしゃいます。
きゅうりの棚を作るのと同じ要領でいいかと思います。
柿やキウイなども同じように腰程度の高さでネットをはることで、剪定しやすく、実も取り残さないようにできます。
これで猿の侵入に悩まされる必要もなくなりますね。
竹をマルチとして使い、さつまいもを取りにくくする
少し特殊ですが、厄介者である竹を半分にわり、マルチとして使うことで、雑草抑制だけでなく、さつまいもの蔓を引っ張って取ろうとしても引っかかって取りにくくする防衛ツールとして利用することができます。
収穫後の田畑の管理
収穫後の水田では葉や芽が再生しますが、それらを野生動物は冬支度前の最高の食べ物として認識しています。
このような再生した稲を食べられないように、稲刈後はすぐに秋起こししましょう。
秋起こしとは、田んぼを秋のうちに耕すことで、微生物の動きが活発な秋のうちに、稲わらなどを肥料化しようという試みで、これにより窒素不足やガス害などを防ぐことができます。
5cm~15cm程度まで深耕することで根の生息域が広がり、水分や養分を吸収しやすくなどいいことずくめです。
これは畑に対しても同じことが言えて、収穫後に柵を撤去してしまうと、残っている草が野生動物の重要な冬越し食料となります。
餌場として認識されないために、柵は年中はっておいた方が良いでしょう。
まとめ
どうでしたでしょうか。全て実践できていたでしょうか。
もし足らないところがあったら早速自身の田畑に導入してみてください。
目覚ましい効果を挙げるかもしれませんよ。