カラスは都市部や田舎を問わず、日本全国でよく見かける鳥で、知能が高く、適応能力が強いため、多様な環境で生活することができます。
しかし、その賢さと適応力が人間との間でさまざまな問題を引き起こしています。
先日行政の方と話して話題になったのが、自転車に乗っている方をつついて攻撃し、横転した運転手が、自動車に轢かれかけたというものです。
都会に巣をつくられた場合、迅速に撤去したいとおしゃっていました。
都会のカラスには天敵がほとんどいないため、人間がなんとかする以外にないのです。
また、カラスの寿命は長く、現在確認されている最長の寿命は60年であり、野生下では10〜15年程度と考えられています。適切な場所をねぐらに変えてもらわないと毎年被害が出てしまいます。
早速カラスによって引き起こされる被害についてみていきましょう。
カラスによる被害と対策
ゴミ漁り
カラスはゴミ袋を破いて食べ物を探すことで知られています。
これにより、戸建てや飲食店の戸別ゴミ回収地域では、ゴミの散乱が発生します。
朝の忙しい時間を無駄にせず、近隣住民からの冷たい目を向けられないようゴミの管理はしっかりしましょう。
私もいくつか使っておりますが、最終的に下記のカラスよけボックスを愛用しています。
糞害・騒音・近所迷惑
カラスが何故か家に居着いて、ベランダに糞をしたり、屋根の上でずっと鳴き続けるケースがあります。
その場合、掃除の手間だけでなく、ご近所付き合いのためにもなんとかしなくてはならず、四苦八苦している方もいらっしゃいます。
このような現象に陥る理由は、
・庭に巣をつくられている
・餌の隠し場所になっている
・巣材の調達場所になっている
が考えられます。
対策としては、家の周りの片付け・整理・整頓を行い、いらないものは廃棄しましょう。
その上で、鳥よけネット・鳥よけスパイクを検討した方が良いでしょう。
徹底的に対処したい場合は、カラスが苦手とする光や音を発する超音波機を設置することも一つの方法です。下記の研究報告書にもありますが、一時的に効果を出すことが可能です。
科研費の研究成果報告書
参考までに、市販の太陽光パネル付きの超音波機を紹介します。困った際に使われると良いかもしれません。
ただ、もし巣をつくられてしまっている場合は、手遅れのケースが多いので、行政・業者としっかり連絡をとり、対応してもらいましょう。
攻撃
特に4~7月の雛がいる時期はピリピリしています。巣から20-100mの範囲なら子どもを守るために攻撃的になることがあります。
この時期になる前に上記の方法で対処または撤去してください。
カラスの生態
カラスは夜明け前にねぐらを飛び立ち、食事に出かけます。満腹になると、昼間は休息したり、遊んだり、水浴びをします。夜は森林に集まって眠ります。
特に、秋から冬にかけては、個々の群れが集まり一ヶ所で夜を過ごすようになります。これを集団ねぐらと呼びます。
集団でねぐらを作るのは、体温調節しやすい、えさ場などの情報交換、外敵から身を守る、つがいを見付ける機会を増やす(3月~6月頃が繁殖期)、などの理由があります。
ねぐらは数十羽ほどの小さなものから、大規模なものだと10,000羽近くまでになるといわれています。餌探しは、このねぐらから10km圏内で行います。
おもに3月~6月頃が繁殖期で、幼鳥は6~7月頃巣立ち、8月~9月になると幼鳥は一人前になって親元を離れ、若鳥の群れに合流して集団で行動します。
まとめ
カラスはとても賢い動物です。付け入る隙を与えないように、しっかりお家周りを整頓して、防御を固めておきましょう。また、小さいお子さんがいて、近隣の家にカラスが居着いている場合は、行政への連絡を代わりに行ってあげた方が良いかもしれません。話してみましょう。