近年東京都の多摩地域や世田谷区など都会でもハクビシンによる被害が確認されるようになっています。
急速に生息域を広げているようで、対策が追いついておらず、分布情報を可視化する取り組みや、鳥獣被害の防止対策を推進するための研修カリキュラムの作成などが行われているようです。
私の地域ではハクビシンによる農被害に出会うケースが多く、スイカやほうれん草などが荒らされたという話を聞いております。
名前の通り、額から鼻にかけて白い線が入っています。
もしかしたら身近に潜んでいるかもしれないので対策方法を確認しておきましょう。
ハクビシンの危険性
特に厄介な点として、たぬきと同じように、同じ場所で排せつを繰り返す「ためフン」を行う習性があげられます。
屋根裏部屋に潜んでいるケースが多いので、異臭と建物劣化、大量の害虫が発生し続ける凶悪な汚染領域を作り出します。
通年繁殖し、平均2~3匹の出産を年2回まで行えるようです。
大抵は、騒音などで深刻化する前に住み着いていることが発覚するのですが、もし気づかなかった場合は、いつの日か腐った天井と汚染物質が降ってくることになります。
リフォームをしなければならないほど家が痛んだという人はかなりの数いらっしゃいます。
天井の雨漏り跡に少しでも違和感を感じたら、家の周囲を見て回ったり、寝る前に録音機を天井に貼り付けておきましょう。
また、もし生息が判明しても、危険なので、屋根裏に一人では入らず、地元の行政または業者に連絡してください。
ハクビシンの生態
食性
雑食性で、食物の範囲が広いため、都市部や郊外でも容易に食料を得ることができます。
特に甘いものが好きで、果樹園などは好みの通い先となっています。
葡萄棚から逆さにぶら下がり、口の中で葡萄の実のみを食べ、皮を下に吐き出したり、梨の実の下部だけを食べたりします。
行動様式
ネコ目ジャコウネコ科に分類される動物です。
元々東南アジア、中国南東部、台湾、インド、スマトラなどの地域に生息していますが、現在では世界中の温帯地域に広がっています。
特徴的なのは、額から鼻にかけての白い部分です。夜行性であり、木登りが得意なため、屋根裏や木々に住み着くことが多いです。
足裏の足裏の吸盤のようなものを使って、ツルツルの塩ビ管でも器用にのぼります。
長いしっぽを器用に揺らし、電線のような細いものの上も移動できてしまいます。直径1mm以下の線でも綱渡りできたという報告もあります。
頭から尾まで約1メートルと、尾が長く、体の4割を占めています。
この尾の長さで、アナグマやタヌキとの区別をつけることができます。
聴覚に優れており、人間では20khzまでの音域しか聞こえませんが、ハクビシンはその倍に当たる40khzの超音波を聴くことが可能であることが調査でわかっています。
ただ、これは超音波が嫌いというわけではなく、聞こえるというだけなので、超音波機に関しては、実験により、きちんと効果が実証されたものを購入しましょう。
駆除対策
ハクビシン対策で光を使うのはやめましょう。逆効果になります。研究結果によれば、夜間に光を照射すると集まってくる事例が報告されております。
一番簡単な対策は、近所でハクビシン出没の噂を聞いたら、家の穴や隙間を金網などでしっかりと塞ぎ、侵入経路を断ってしまうことです。
既に侵入を許してしまった場合は、なるべく下記の手段などで早期に対処しましょう。
その際に、煙で燻り出そうとすると、慌てたハクビシンの子供が、建物の隙間にはまって、屋内で死んでしまうということになりかねませんので、使用は控えましょう。
忌避剤:ハクビシンが嫌がる臭いをまき、追い出す方法があります。市販の害獣用忌避剤や木酢液を用いるといいでしょう。師匠は木酢液がお好きで、理由を聞いたら、 木酢液の臭いが、獣にとっては、山火事の臭いに似ているためとのことです。木酢液を入れたペットボトルを侵入口付近におくなど工夫しましょう。
超音波機:臆病な性格であるため、音や超音波機も比較的効果的です。光の照射はオフにして、巣穴の入り口や通り道におき、音と超音波で住み心地が悪い環境を作りましょう。
まとめ
どうでしたでしょうか。
徐々に広がりつつあるハクビシンという動物の理解の助けになれば幸いです。
もし、身近で確認できたら早めに追い払うようにしましょうね。