最近イノシシに小学生が襲われる事件が発生しました。
少しづつ人里に降りてくるイノシシが増えてきています。都市部においても出没しているので注意してください。
餌付けを行う人がおり、展望台などの観光名所にイノシシが出没するため、行政と連携して対策を練っています。
警戒心が強い動物で、突然出会ってしまった場合などは驚いて突進してきます。落ち着いて行動し、イノシシを刺激しないようにしてください。
見つけても静かにその場を離れるようにしましょう。
急に走り出してイノシシを興奮させてはいけません。
もし危ないと感じたら、建物や車に入ったり、木に登るなどして、安全を確保しましょう 。
ペットを連れていると襲って くる場合があります。イノシシが向かって来たら犬は放しましょう。
また、山で罠にかかっているイノシシなどを見つけても、斜面の下から近づかないようにしましょう。イノシシは上から下に突進してきますので、常に斜面の上から様子を確認しましょう。
ワイヤーが切れた場合に、自分が被害に遭うのを防げます。
イノシシの危険性
発表されているイノシシによる被害は、農作物への食害や耕地の掘り起こし、土手や水路の破壊などが挙げられます。
ただ、一番の問題は、遭遇時に、人を死傷させる可能性があるということです。
イノシシに正面から突進されると、太もも内側の太い動脈にちょうど牙が当たりやすく、発見が遅いと出血多量で死んでしまいます。
もし突進してきても、体が固まって、障害物まで動けない場合は、体をかがめ、足を閉じて防御の姿勢をとることで致命的な傷を受けることはなくなります。
イノシシの攻撃までの三兆候
レベル1から順にエスカレートしていきます。イノシシの攻撃までの特徴を把握しておきましょう。
1.警戒状態
背中の体毛を逆立て、尾をあげる行動は、緊張し人を警戒しているときにみられます。
止まって、人の様子を窺う場合が多いのです。すぐにその場を離れれば、イノシシが立ち去ることも多いです。
2.威嚇状態
歯をガチガチ鳴らす、ブフッブフッと鳴く、頭を上下に振るなどは、威嚇行動です。
この場合、次の人側の行動によっては攻撃準備に転じる可能性が高いので、間に障害物を挟んだり、建物に入る、木に登るなど、慎重に動きましょう。
3.攻撃準備
数歩下がったあと、地面を掻くような動作をした場合は、突進の準備を行なっている状態です。
罠にかかった猪がこのような行動をします。
このような行動を確認した際は、決して焦らず、間に障害物を挟んだり、建物に入る、木に登るなど、慎重に動きましょう。常に内腿の動脈をどう庇うかを意識しながら後退していきましょう。
イノシシの生態
食性
雑食性で、何でも食べます。タケノコ、稲、ドングリ、イモ類、豆類、植物根、地下茎、ペットフード等を食べます。
出産準備を行う秋には好んでミミズを食べるようです。
行動様式
人目につかないところでは、基本的に昼間に活動します。人里では、人間を避けるため、ほとんど夜間に活動します。
非常に賢いため、超音波機や忌避剤などの駆除対策は、現時点では、一定期間が経つと効果がなくなります。シーズン中のみを対策したい場合などの短期間は役に立ちます。
ヌタ場を作るのが特徴で、そこで寄生虫を落とすため泥遊びをします。
水田や山の水溜まりは泥遊びに最適な場所となります。
草が生い茂った耕作放棄水田は、絶好の活動拠点になります。
近年では遊休農地や放棄農地を繁殖の場とすることで、人里に慣れてしまう個体もいるようです。
嗅覚は犬並みに優れています。
成熟したオスは普段単独行動し、交尾期だけ群れに入ります。
発見方法
ヌタ場があればイノシシが近くにいる可能性が近いです。
近くの木や竹に背中で泥のこすりつけるので地面から高さ30- 50 cm 位までの部分に泥がついていたら、イノシシです。
ヌタ場の泥を垂らしながら歩くので、イノシシが使う道の草には、葉や茎の表面に泥がつき、見つけやすいです。
強靭な鼻先で、土や岩を掘った跡や地中の根っこを噛みちぎっている跡が見つけられます。
駆除対策
基本的には行政または駆除業者に頼みましょう。非常に賢いので、初期時点では、忌避剤や超音波機も多少効果がありますが、結局慣れてしまうので、最初から駆除することをお勧めします。
自分の身は自分で守るしかないのです。
駆除後の対策
- 生ごみを屋外で保管したり、未収穫の果樹を放置したりしないようにしましょう。
- 家の周辺の手入れをしましょう。雑草を処分し、見晴らしをよくしましょう。
- 家の近辺に竹林がある方はそちらも整理しましょう。たけのこがイノシシを誘き寄せます。
- 子供の登下校の際には、カバンに鈴を付けたり,集団登下校をお勧めします
まとめ
可愛いですが、イノシシに餌付けなどを行わないようにしましょう。
イノシシの生態について理解し、出会った場合には適切な行動が取れるように準備しましょう。
また、なるべく早く駆除の依頼を行いましょう。