前回は予想分配利回り2.85%のジャパンリアルエステイトを参考にして金利が分配金に与える影響を調べたが、今回は収益構造について調べたいので予想分配利回り3.6%の日本ロジスティクスファンドで分析していきたい。
ちなみに日本ロジスティクスファンドは物流施設・産業不動産特化型である。日米で主要なファンドの業種別割合が違うのも面白いが今回は画像だけにとどめておく。

日本ロジスティクスファンドが手に入れる出資者への当期利益分配後の利益は何か?
結論:減価償却費である。
実際には当期利益ほぼ全額を出資者に分配していた。
収益の仕組みは下記のようになっている。
- 銀行(超低金利)および出資者より集めた資金で物件を購入
- 運用会社への物件を運用委託(営業収益の40%近くをこれに費やす)
- 銀行への割安な支払い
- 残った当期純利益を全て出資者へ分配する。つまり、損益計算書上ではほぼ0円の利益。
- ただ、減価償却費は実際に出て行っていないのでそれが利益(キャッシュフロー計算書を確認)
補足として、グループ関連企業にも仕事を回しているのでそちらの利益も含まれる。運用会社にグループ会社を使ったらそっちで利益を取れる。
面白い構造。