昔マーケティングといえばP&Gだと思っていたのですが、もうその発想は古いのかもしれません。
まず、TEDのこちらの動画を見てほしいのですが、スニーカーのコレクションを株のポートフォリオのように扱うスニーカーフリークの話が商売の本質をついていて面白いのです。
私は、究極的にこれらの小売業が目指すポイントは2つあると考えています。
一つ目は、誰もが買える大衆商品をある程度の特許などの参入障壁で防衛しながら、大規模施設を回転させ、資本力で制圧するモデル。
二つ目は、数少ない供給と、需要を喚起させるクオリティとストーリーにより、希少性を生み出し、特別感で支配するモデルがあります。
TEDでは後者のオランダのチューリップ事件を思い出すような「stock market of the things」のスニーカー版について話しています。
「stock market of the things」 の世界は、株と同等、もしくはそれ以上の投機性を含んでいながら、証券取引等監視委員会などは存在しない、何でもありの世界なのです。
NIKEは長年の積み重ねで「stock market of the sneakers」を完成させました。すさまじいですね。スニーカー価格を株価のように時価ベースで表しているサイトはこちらになります。
スニーカーの転売マーケット、ちなみに米国だけでも、1,000億円規模になっているそうです。その95%以上がNIKEの商品だというのだから、いかに成功しているかがわかります。
それでも、驕らず、スニーカーをいかにデザインしたかのストーリーを流したり、ファンがお気に入りのスニーカーを履いている写真を紹介するという、細かいところからブランドを積み上げていっています。
是非とも見習いたい姿勢ですね。