米国で住居を探す際に強く言われるのが学区を確認しなさいということ。
日本では私立がたくさんあったし、公立も中学校ぐらいまでは大差なかったので学区についてはそこまで気にしない人も多いだろう。
昨日近所のおばちゃんと学区について話していたら面白い話を聞かせてもらったので紹介する。
学区が大事というのはもちろん子供の教育の側面ということもあるがそれだけではない。
まず学区は、学校への寄付を行い教育レベルをみんなであげようという自治組織のようなものである。
この時点で、えっ、と思うであろう。学校に住民が寄付を行っているのだ。
学区によっては3億円以上が集まるという。日本では考えられない。
さらに、寄付の成果を確認するため、そして、地域を盛り上げるため、大人が積極的に学校行事に参加し、先生とコミュニケーションをとるというのだ。驚きの世界である。
このように、レベルが高い学区というのはお金に余裕がある大人が子供の教育レベルを上げるために集団で学校へ投資しているという背景がある。
お金に余裕がある人が集まっているので、自然に治安もよくなり、ほかのエリアからもこぞって自分の子供に良い教育を受けさせようとその学区にすみたがるので空室率も低く、家賃も高くなり、物件価値も高くなる。
リーマンショックなどの大事件があったとしても、学区が消えてしまうことはないので物件の値段はほかに比べて下がりにくい。
住人がさらに裕福になるサイクルが回っている。すごいレベルの再投資を行う人々だ。