今日は不動産師匠のお付をしていた。やはり、経験値を持つ、爺やの話は格別である。
特に私が興奮したのが下記である。
・一度事故物件がでた物件持ち主が破産するのはなぜか?どう蘇生する?
一回事故物件が出たら、そのうわさが広まり、周辺住人が一斉退去するため、空室率が高まる。空室を補うために家賃を下げてPRするので、さらに物件価値が下がる。
物件価値が下がると、住人の質も下がり、さらなる事故物件・事件が発生し、悪循環に陥る。 そうなった場合、できることは一度建物全体を取り壊し、新しく立て直すこと。
そのために、一定期間は入居者を入れず、退去を推奨し、最終的には退去したくない人にはお金で解決する。
・企業で不動産を動かすときにNOI(ネットインカム)から税を引いたもので物件の実力をみるのはなぜ?
主は一般的に減価償却の戻しを加えたキャッシュフローで不動産を考えていたのだが、それでは物件選定には少し甘いといわれた。
それは、減価償却は大規模投資に対する恩恵として与えられるので、物件の実力ではない、という理由があった。
これは非常に厳しい条件で物件そのものの収益性をはかるにはこちらを活用しようと思う。個人投資家である場合、トータルでプラスになればいいのだが、それでも厳しく物件精査する目は必要である。
・物件の需要はどのように知るか?
募集価格と成約価格の乖離で知る。
簡単にいうと、値下げに応じてくる場合、募集しているよりも値下げした価格で物件を提案してくる場合は物件に対する需要が小さい。また、成約価格のうわさは出回りやすいので仲介業者などに聞くと相場観がわかる。
・安い野外駐車場と立体駐車場、利用者はどちらを好む?
答えは、立体駐車場。
野外駐車場のほうが安いし、駐車という目的は同じなので意外であった。
盗難などへの配慮かと思ったのだが、違った。 米国人は案外車の傷みなどを気にする方が多いようで基本的には車が守られる立体駐車場を好む傾向があるようだ。
この気質を知っているかいないかで利益と好感度が異なってくるだろう。
・昔一時期流行ったガラス張りの建物が増えたのはなぜ?
ガラス張りビルを好んだ世代の教育を受けた子世代のターンが回ってきたのではないかと思ったのだが、もっと実利的な目的であった。
ガラスの性能が上がり、昔のガラス張り建物より空調設備への負担が減少したため、積極的に採用できるようになったということだ。