ビジネスモデル事例集

ボードゲームカフェのビジネスモデルについて

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ボードゲームカフェが1日2回転で儲かるという記事をみつけたので興味を持ち、調べてみました。

まずは、需要がどれくらいあるのか、市場のようすからみていきましょう。

世界最大のボードゲーム市場はドイツで、約700億円。さすがいまだに根強い人気を誇る「カタンの開拓者たち」を生み出した国ですね。

一方、日本ではあまりボードゲームは浸透しておらず、市場規模は30億円程度です。

ただ、市場規模としてはかなりの速度で成長しているとされ、東京ビックサイトのイベント来場者ベースで考えると、6年前の6倍程度の来場数が増加しているようなのです。

そして、ボードゲームの店舗数も、2015年は47店舗だったものが、2019年には387店舗まで増加し、需給バランスがとれているように見えます。

店舗数が増えたから、露出が増え、客が増えているのか、客がオンラインで遊んでみて、みんなとワイワイ遊びたくなったから、店舗に通うようになったのか、どちらが先かわかりませんが、コアなファンを魅了する要素は兼ね備えていると思います。

なので、ボードゲームへの参入は、オンラインで、リアルのようにみんなで遊ぶプラットホームが完備されていない今の環境では、事業としてあり、だと私は考えます。

10年以内に初期投資を返済できる流れを組めていれば、30年単位での事業の存続は可能かと思います。

ボードゲームが使われる理由としては、仲間内での会話が、「自然と」弾む場所として、選ばれているのではないかと考えています。

そこまで親密でないのに、自分のこと話したり、他人の話を無理に聞くなどの必要がないため変な気を遣わずに済むので大変助かります。だから、20代から30代がターゲットとされているのではないかと思います。

また、ボードゲームもオンラインを通じて、社会的に受けいれられるようになっており、オタク扱いされにくくなっていることも、敷居をくぐりやすくしている一因ではないでしょうか。

では、いま流行りのボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」をベースにして、ビジネスモデルのほうを見ていきましょう。

「一日2回転であれば黒字」の読解をしていきます。

平均席数は40席程度かと思われるので、80席×30日=月間2400人の来場が黒字に必要なことになります。

土日のほうが平日より集客数が多いと予測し、簡易的に一人当たり平均客単価を1500円とします。本来ならば、プラスアルファで追加のドリンク代金もみこまれます。

月額必要最低売上=2400人×1500円=360万円
(メニュー金額の詳細はこちらから)

月額360万円でないと黒字にならないというのは、少し変に思われるので、わかる範囲で、経費を割り出していきましょう。

人件費:アルバイト常時稼働2人×1000円×10時間×30日=60万円
メイン担当40万円
家賃:15万円
光熱費:3万円
水道代:1万円
仕入れ代金:7万円
備品代:3千円

ここまでの月額ランニング費用が126.3万円

居抜き物件取得代金300万円
内装工事費用500万円
初期ボードゲーム仕入れ100種類:50万円
広告費:20万円
設備(テーブル・椅子)仕入れ:80万円

初期投資額が950万円。これを5年償却とすると、毎月15.8万円。

もし、「JELLY JELLY CAFE」のフランチャイズに加盟すると
フランチャイズ加盟金:初期投資150万円
及び少なくとも、ロイヤリティー支払い月純売上の15%:月額54万円支払い

全てを合算して計算します。
初期投資を5年で回収するとなると、月額ランニング費用200万円
初期費用を1年で回収しようとすると、月額ランニング費用272万円

となります。

2回転する場合、無理なく黒字になるように思われるので、どうやら、2回転にもっていく集客のほうが大変なようだと結論づけました。

まあ、一人当たりの単価がいいプライスだったのでこのような結果になったのでしょう。その価格分のしわ寄せは集客にきますよ、ということですね。

念のため、出店店舗のエリアをみていくと、

東京都927万人に対して8件
横浜市372万人に対して1件、川崎市147万人に対して1件
大阪市269万人に対して1件
名古屋市229万人に対して1件
福岡市153万人に対して1件、

と、150万人前後の大都市に出店していることがわかります。なるべく集客人数を増やす作戦ですね。

実際の来場数が気になるところですね。特に、地方。

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