近頃UCCのコーヒー豆を自宅に届けるサブスクリプションサービスが話題となっています。
かなり昔からコーヒー豆を自宅に届けるサービス自体はあったように思うのですが、なぜ今回UCCがヒットしているのかを探ってみたいと思います。
今回の企画の最大の特徴が、顧客からのフィードバックを受けることで、顧客一人一人の好みを分析し、好みに合ったコーヒーを提案するということです。
アパレルサービスでも同じようなサブスクサービスはありますよね。

私がこのビジネスモデルで面白いと感じたのは、分析の際に、送られてきたコーヒーに対して「好き」か「いまいち」かの反応を取り、ABテストを繰り返すことにより、顧客の好みを割り出していくことです。
さらに、ABテストの絞り込みのチャートなどを見せてあげことで自分の好みがどこにあるのか知りたいというニーズに対してうまく回答できています。
いままでは定性的なフィードバックに対して、定性的な担当者の評価によって、消費者の好みを決めてしまうという、一種の曖昧さがあったように感じていました。
それがデータとして、より定量化されるのは消費者としてより好ましいように思われます。
ただ、問題なのは、チャートが美しくないことと、36パターンの好みのパターンという、ざっくりした分け方をされていることです。
コーヒーってそんなに浅いものだったのかと思ってしまいます。ワインの世界でそのようなことをやってしまったら、ブドウ畑に埋められてテロワールの味を覚えるところから始めさせられそうです。
この問題点が改善されれば、myコーヒーヒストリー育成の必須アイテムとして定着していくのではないかと思います。その意味ではまだまだ進化の余地があるサービスのように感じました。
さらに言うと、「My COFFEE お届け便」専用の持ち歩きボトルでのマーケティングやそこから発生するストーリーにうまく対応できるアプリ画面(自分の嗜好パラメーター表示、お気に入りの銘柄と銘柄デザイン、現地ライブビュー公開、歴史共有)での表示スタイル、これらのものがうまく組み合わせて、次のファッションを作っていくことが大事です。
まず、自分のブランド紹介(例えば、ビジネスマンの名刺交換の後の雑談にでも出せる話題)の武器という概念を取り入れることから始めたら面白いと思います。
